多店舗展開を成功に導く【購買率を上げる】6つのポイント

2024年7月30日

【この記事のまとめ】
多店舗展開の購買率改善には、正確なKPIデータの計測と目標設定が重要です。店舗ごとの売上や来店客数、購買率を把握し、改善が必要な店舗を特定します。その後、仮説を立てて施策を実行し、効果を迅速に検証。改善点を洗い出し、成功事例を他店舗へ展開することで全体の売上向上を図ります。このサイクルを繰り返すことで、データを活用した効率的な店舗運営が実現します。

1．データ計測環境を整える

多店舗展開をしている小売店舗の購買率を改善するために、まず、売上高を構成する各指標（KPI）の数値を正確に把握することが重要になります。そして、目標を達成するために必要なKPIに目標設定がされているかを確認しましょう。

2．購買率改善の的を絞る

次に、成果（購入件数）が大きくなるであろうエリアや店舗を絞り込み、Flowを活用して店舗KPI（重要業績評価指標）の数値を見ながら、改善ポイントをデータに基づいて特定していきます。（担当者の主観で重要だと思うエリアや店舗改善を試みずに、データをもとに特定することがポイント！）

＊全店舗の客単価が仮に1万円だとして、最も購買率が低い店舗Cの購買率を2%改善することで店舗A、また、3%改善すると店舗Bと同等まで売上高が増加します。このことから店舗Cが最も改善効果が高い店舗であることがわかります＊

3．購買率改善のための施策

店舗内で購買率を改善するためには、以下のような具体的な施策が考えられます。

来店客が増加する時間帯にスタッフを増員する
入店頻度の高い入口付近に打ち出し商品を配置する
ファサード什器のディスプレイを変更する
他の什器と比較し、購買率の低い什器の配置や内容を見直す
レジ付近の商品ラインナップを変更する

これらに加えて、スタッフ全員でアイデアを出し合う場を設けることで、各店舗ならではの効果的な施策が生まれるかもしれません。現場の視点を活かした取り組みが、購買率向上の鍵となります。

4．購買率が低い要因を仮説立てる

改善するエリアや店舗が絞れたら、次はなぜそのエリアや店舗の購入件数が少ないのか、仮説を立てます。仮説の立て方は様々ですが、店舗スタッフやエリアマネージャーなど複数人でデータを見ながら仮説を出し合ってみましょう。

5．施策実行と仮説検証

仮説立案の後、それを検証するための施策を考えます。このとき注意したいのが、仮説はあくまで「仮説検証」ですので、仮説や施策が正しいかどうかよりも、スピード感を持って実装を進めることが重要な点です。社内で様々な意見が出るかもしれませんが、あまり重く考えずに施策をどんどん実行し、効果検証を進めます。

購買率向上のための施策