◆ VMD効果検証ケーススタディ:Flowを活用した事例

1.VMDとは?
VMD(Visual Merchandising/ビジュアル マーチャンダイジング)とは、店舗内でブランドのMD(商品計画)と連動したマーケティングを、ビジュアル要素を通じて実施する手法を意味します。
単なる「装飾」ではなく、売場づくり・ディスプレイづくりを通じてブランドメッセージを伝えるマーケティング活動であり、来店促進や購買意欲の喚起を担います。
2.VMDの構成要素とメリット
VMDの構成要素は以下の3つです。
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商品棚(IP: Item Presentation) – 訴求商品を魅力的に陳列する什器や棚。
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コンセプトを伝える(VP: Visual Presentation) – キービジュアルやキャッチコピーでブランドコンセプトを表現。
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具体的なビジュアル(PP: Point of Sale Presentation) – 利用シーンや特長を伝え、購買意欲を喚起。
VMDは非接客でも効果的な商品訴求やブランドの世界観を発信でき、スタッフの接客機会創出にもつながります。
◆ VMD効果検証ケーススタディ:Flowを活用した事例

3.実店舗VMD 効果の測定方法
3.1 効果検証には数値化=データ化が必須
「来店者が増えた気がする」といった感覚的評価では、VMD効果は正しく測定できません。ECサイトのように、訪問者数やコンバージョン率を数値化して分析することが重要です。
実店舗でも必要なKPIを計測・分析すれば、施策効果を正しく把握できます。
→ 関連ツール: Flowの店舗データ分析
3.2 実店舗VMDのKPIと計測手法
VMD効果測定には以下の4つのKPIが有効です。
① 入店率
店舗前通行人のうち入店した割合。ディスプレイ効果を測定する代表的KPI。
計測方法: 店前通行量(A)÷入店者数(B) → B÷A=入店率
② 購買率
来店客のうち購買に至った割合。ディスプレイや商品配置の効果を測定可能。
計測方法: 購買件数(POSデータC)÷来店数(B) → C÷B=購買率
③ UPT(Unit Per Transaction / 平均商品買上点数)
1人あたりの平均購入点数。セット販売やクロスMD効果を検証可能。
計測方法: 総購入点数÷購買件数=UPT
④ エリア別の滞在人数・滞在時間
ディスプレイ前で立ち止まった人数や滞在時間。展示内容の注目度を可視化可能。
→ 関連記事:
◆ 客数を把握する方法
◆ 購買率の計測方法
◆入店率の計測方法
◆レジ前混雑を見える化する方法
◆来店属性を把握する方法
◆棚前・什器立ち止まりの計測方法
まとめ
VMDの効果測定には、入店率・購買率・UPT・滞在時間といったKPIの数値化が不可欠です。データを活用して改善を繰り返すことで、より効果的な売場づくりが可能になります。
VMD効果検証ケーススタディ
実際の事例については以下をご覧ください。
→ Flowを活用した企業の事例